アプリリアのファクトリー・ワークス・プログラムは、2015年で発表されたもので最も衝撃的な内容だと思います。なぜなら、一般ライダーが230馬力越えのRSV4、つまりWSBKで使用されている車両であり、MotoGPで使われている車両に非常に近いものを手に入れることができるようになるからです。
以前の情報ではファクトリーワークスプログラムがいったいどのようなものなのかは曖昧なままでしたが、今年のEICMAでその全貌が明らかになりました。
5つのレベルに応じたRSV4が登場することにより、サーキットでのスポーツ走行からアマチュアレーサーまで様々な要望に応えることができるようになりました。
しかし、今回の発表では、具体的な馬力についての言及はありませんでした。主にそのサービスが広い範囲の顧客の要望に応じることができる、といったものでした。
アプリリアのレーシングディレクターによると、今回のEICMAで発表されたRSV4のレースバージョンは、実際にレースマシンを所有したいと思う人へ対しアプリリアレーシングがそれを実現するという、他に類を見ないサービスである、と伝えています。
また、以下のようにも伝えています。
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アプリリアレーシングは、それぞれのバージョンに対して、市販車ベースのバイクレースの歴史において勝利をおさめてきたバイクの一つであるRSV4のノウハウを詰め込んだ。今年のSSTKチャンピオンシップでの勝利は、WSBKにおける7つの勝利に加わる形となった。
これらの勝利で得た経験は、我々のバイクでレースをしたいと思う人誰でも使えるようになった。チャンピオン争いに参戦したい人、サーキットで実際にアプリリアレーシングのバイクを走らせて見たい人の両方だ。
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今回の発表ではいずれのバージョンに対しても価格についての言及はありませんでした。が、価格は高い値段から、バージョンに応じて更に高額となるでしょう。ちなみに、Misano バージョンは基本的には2015年シーズンのMotoGP車両であると伝えている(カウルに関しては異なるものが使われているが)。
以下バージョン説明
・Aprilia RSV4 R-FW Stock1 MM Race
レースパックRSV4 (オーリンズサスペンション、鍛造リム)
軽量リチウムバッテリーに電子制御は標準的なものを装備
ECUはアプリリアレーシングによるレースマッピング
セッティングはレース仕様
ブレーキは最適化され、ABSは外されている
水温サーモスタットの取り外し、ラジエタホース縮小キット、二次エアシステムは取り外、エンジン軽量化
オプション:アクラポビッチエキゾースト、カウルキット、サスセッティング、エンジン最適化
・Aprilia RSV4 R-FW Stock2 APX Race
レースパックRSV4 (オーリンズサスペンション、鍛造リム)
より単純な仕様且つ軽量か。レースバージョン電子制御。配線の変更にリチウムバッテリー
アプリリアレーシング・ARX2ロジックユニット
FIMスーパーストック1000のレギュレーションを満たす、オリジナルセンサーによるデータ取得システム。
アプリリアレーシング特別仕様パネル
アプリリアレーシングによる特別エンジン
オプション:アクラポビッチエキゾースト、カウルキット、サスセッティング
・Aprilia RSV4 R-FW SBK
レースパックRSV4 (オーリンズサスペンション、鍛造リム)
より単純な仕様且つ軽量か。レースバージョン電子制御。配線の変更にリチウムバッテリー
アプリリアレーシング・ARX2ロジックユニット、GPSモジュール(遠隔計測によるデータ取得含む)
アプリリアレーシング特別仕様の、レースボタン含むパネル
電子制御ギアボックス
アプリリアレーシング特殊工具
SBKエンジン
・Aprilia RSV4 R-FW W-SBK
WSBK車両レプリカ
車両、アシストレベルはライダー、チームの要望によりオーダーメイド
SBKチャンピオンシップでの栄光を望む人向けのパッケージ
・Aprilia RSV4 R-FW “MISANO”
今回のEICMAで発表された車両で、ファクトリーワークスプログラムにより用意されるパッケージの説明に使用。
最高のパフォーマンスが保証された最適化が施されている
どのようなレベルのレースにでも使用可。自身のレーススキルを楽しむための究極のバイクを求めている人向け。
以下画像はMISANOバージョンです。
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