スッター(Suter)の新型2ストロークレーサーMMX500の今年のマン島TTへの参戦が認められたようだ。
MMX500は去年の10月に発表されたものだ。昨年のワールドGPバイク・レジェンド(World GP Bike Legends)等のイベントでも見られた500GP車両のパーツ供給などはどんどん減少しているため、それに今後変わる形として登場させたのだろう。
バイク掲示板RBB公式ツイッターでもMMX500について取り上げたが大きな反響を生んだ。
Suter MMX500。2ストバイク再び。2スト500ccのエンジンを積み、195馬力、127㎏という驚異のスペック。99台限定で販売とのこと。価格は約1500万円。576cc 2ストV4、56×58.5mm(ボア、ストローク) pic.twitter.com/l93wmoSphl— バイク掲示板RBB (@rbb_keijiban) 2015, 9月 30
しかし、設立者のエスキル・スッター氏(Eskil Suter)の野望は、この車両をレースに参戦させることにまで及び、とうとう現代のマン島TTのスーパーバイクTTクラス、シニアTTクラスで戦うこととなった。同クラスのルールとしては、4ストロークで1200ccまでが上限となっている。
スッターによると、現在2人のイギリス人ライダーと交渉中で、契約はすぐにでも達成されるとのことだ。
スッターのマーケティングディレクター、フィリップ・スーター氏(Philippe Soutter)氏は、「私たちは現在前TT優勝者の二名と交渉中です。」とコメントしている。
去年10月に「(野獣とは、黒)The Beast Is Black」のキャッチフレーズで登場したMMX500は、99台限定で生産予定である。価格は120,000ユーロ(約1500万円)。
特徴としては、576cc V4エンジンを積み、最高出力196馬力、重量127キロ。推定最高速度は時速310キロ。FI、カウンターローテーションクランクシャフト等。
「私たちは驚異的なパワーウェイトレシオを手にしました。それはまさにロケットです。」と語るエスキル・スッター氏は、現在MMX500の公道仕様を近い未来に実現すべく計画をたてている。更にこう伝える
スッターがMMX500を自社のチームでマン島TTに参戦させるか、既存のチームに加わっての参加かは現在のところ議論のさなかのようだ。
スッター・レーシング・テクノロジー(Suter Racing Technology)はロードレース世界選手権、スーパーバイク世界選手権等を戦うレーシングマシンのデザイン・制作等を手がけている。
199年後半にはスイスオート社のエンジンを用いMuZ500のマシンデザインを請け負っている。
そして2002年から2005年にかけてはWSBKでフォギー・ペトロナスチームの車両FP1のエンジンのデザイン・開発、2004年から2006年にかけてはMotoGPでカワサキのZX-RRのシャシーデザイン・開発などをしている。
2016年のMotoGPではドゥカティへの協力をするという噂もある。
また、2017年には、パイクスピーク・ヒルクライムへの参戦の計画もあるようだ。
Reference:Suter Racing, Isle of Man TT, CRASH.NET, Wikipedia
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